自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 読了

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした 
オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 ~ 12歳 の子ども対象
島村華子 (著)

 

タイトルが長くて驚きました!

私には3歳の子どもがいて、イヤイヤ期真っ盛りで、叱り方に難しさを感じていたのと、最近耳にするモンテッソーリ教育について興味があり本書を読みました。

 

タイトルの通り、子どもの褒め方と叱り方の方法について書かれています。
本書で紹介されているほめ方と叱り方は3〜12歳を対象にして書かれているとのことですが、子どもだけでなく大人にも共通して使えそうな考え方もあり、会社などで部下と接する際にも参考になるのではないかと思います。

 

本文紹介

第1章では、「条件付き子育て」「無条件子育て」が紹介されています。簡単に説明すると「条件付き子育て」とは、“〜ができたらシールをあげるね”といった条件を与えることです。 

 

「無条件子育て」は、できてもできなくても、一貫して同じように接することです。

「条件付き子育て」のことを「愛情をエサにした条件付きの接し方」と表現していて、
一時的に親にとって都合の良い子になるだけで、将来的に子どもに条件付きの自己肯定感しか持てない、親子関係が悪くなるといった危険性があるとのことです。

 

一方的に「無条件子育て」は、好き放題させることではなく、以下の点に注力することです。

・ほめ方と叱り方に気を付ける

「かわいいね」や「頭がいいね」といった見た目や能力への言及を避け、

「頑張って描いたね」といったプロセスを中心にほめることが大切とのことです。

これは、大人同士のコミュニケーションにも共通していることだと思います。

ほめ方、叱り方は第2、3章で詳しく説明されています。

 

・子どもに対するイメージを見直す

「子どもは大人の言うことを聞くべき存在だ」というイメージではなく、

「子どもも大人と同じように権利を持った尊い存在だ」という見方をすることが大切です。

また、「男の子だから」、「女の子だから」といったステレオタイプ的な概念にも気を付け

必要があります。

 

・子どもにとって良きリーダーでいる
大人がどっしりと受け入れてくれているという安心感が必要とのことです。
(この項目に関してははちょっと曖昧だと感じました。)

 

・子どもへの要求を見直してみる
要求していることが、年齢に見合った内容なのか?大人の都合を押し付けていないか?といったことを再確認してみるとよいとのことです。

・子育ての長期的なゴールをもつ
自分の接し方が、子育てのゴールに適しているかを考えてみましょう。

 

第2、3章ではほめ方、叱り方のこつが書かれており、よくあるケースごとに紹介されています。

第4章では会話のコツについて書かれています。

読みやすい本でさらっと読めるので気になった方はぜひ読んでみてください。

 

感想

叱った後にそれを引きずるのが(するのもされるのも)嫌いなのですが、本書的にはこの感覚は正解だったようで、それを知れたのが一番の収穫だったかもしれません。本当に気持ちが楽になりました。

本書で紹介されているほめ方、叱り方、会話の方法、どれもすぐに実践できるものが多いです。
でも叱り方は私が下手なのか、子どもの個性なのかなかなか本通りにはいかず難しいです。

育児に限らず、本の通りに進めることは何事も難しいものですが、
自分の中で正解の数を増やすことは、物事を楽にこなすために大切だと思います。