2019年1月よかった曲(さかいゆうさん『Yu Are Something』について)
今回は、2019年1月23日にリリースされた さかいゆうさんの『Yu Are Something』を紹介します。
さかいゆうさんというと、ピアノでしっとり聴かせる感じのバラードの印象が強かったので、JAZZやR&Bカラーの強い今作『Yu Are Something』はとても意外な一作に感じました。
でも、さかいゆうさんの経歴を見ると、
22 歳の時、単身でLA に渡り独学でピアノを始める。
唯一無二の歌声と、SOUL・R&B・JAZZ・ゴスペル・ROCKなど幅広い音楽的バックグラウンドをポップスへと昇華させる、オリジナリティ溢れるサウンドが魅力の男性シンガーソングライター。
とのことなので、もしかしたらこちらの方が得意なのかもしれない。どちらにしても、さかいゆうさんの素敵なセンスが溢れる一枚です。
収録されている曲はどれも素晴らしい作品ばかりなのですが、私が特に好きな楽曲をいくつか紹介します。
#1 Get it together (feat. Michael Kaneko & レイ・パーカー・ジュニア)
出だし1秒で「おっ!」と思わせる一曲。イージーリスニングとしても、邪魔にならないいい感じの音楽でありながら、細部の音がかっこいいのでじっくり聴いても物足りなさを感じません。
#2 煙のLADY (feat. 土岐麻子)
ブラスサウンドがギラギラとかっこいい大人な一曲です。土岐麻子さんはコーラスで参加されているのだろうか。土岐麻子さんのカラーはそんなに強く感じませんでした。
#4 桜の闇のシナトラ (feat. ジョン・スコフィールド, Steve Swallow & ビル・スチュワート)
『Yu Are Something』の中で個人的にこの曲が一番好きです。とにかくかっこいい、かっこよすぎる!!メロディも、ギターもベースもドラムもボーカルも、とにかく全てが完璧にかっこいい一曲です。
「桜の闇のシナトラ」についてさかいゆうさんご自身はインタビューで
ニューヨークのマンハッタンのハーモニーと、日本の和。いちばん離れてそうだけど、その融合をやりたかったんですよね。
とおっしゃっていて、ニューヨークに咲く桜を表現したかったのだとか。
the JAZZな曲調の中にも禅の心のようなものを感じるのはそのせいなのでしょう。最初に「桜の闇のシナトラ」を聴いたとき『ルパン三世』の石川五ェ門が浮かんだのですが、そのイメージは正解だったんだなと思いました。
またコード展開についても、
特に「桜の闇のシナトラ」はコードも難しいというか、1コードなんですけど、楽器の人はソロが取りづらいし、ボーカルも絶対歌えないだろうっていう、わけのわからない曲なんですよ。
とおっしゃっていて、確かにコードがシンプルであればあるほど、そこから広がりを持たせるのは難しいのでそこはアーティストの手腕なんだと思う。
とにかく一度聴いてみてほしい一曲です。
紹介した以外の作品も本当に素晴らしい一枚なので、ぜひ聴いてください。
以上、 2019年1月よかった曲(『Yu Are Something』について)でした。