スマホ脳 読了

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Anders Hansen/アンデシュ・ハンセン 著

 

一日に何時間くらいスマホを触っていますか?私はかなりの時間をスマホ、PC、タブレットといったデジタル端末に触れて過ごしています。
スクリーンタイムを見てみるとおもしろいかもしれないです。

 

私たちの生活の必需品であるスマホの使用が、脳や精神にどのような影響を与えているかについて書かれた本です。
スマホの使いすぎが人体に悪影響を与えるといった文章はたくさんあるけれど、本書がユニークな点は人類の進化や歴史といった観点から書かれている点です。
どうして食べ過ぎてしまうのか、どうしてSNSの通知が嬉しいのかなど人々の行動の理由を、歴史と脳科学の観点から紐解いているので新鮮かつ説得力があります。

 

勉強や仕事など何かに集中しなければならないのに、なぜ何度もスマホを手に取ってしまうのだろう?それはスマホは私たちの脳をハックするような作りになっているからなんだそう。

もしかしたらメールやメッセージが着ているかもしれない、SNSに「いいね!」がついているかもしれない、こういった「かもしれない」は脳の報酬系を煽るのにぴったりでそういった理由から私たちはついスマホを手に取ってしまうという。

勉強や仕事の際に視界にスマホがあるだけで集中力を下げてしまうそうなので、何かに集中したいときはスマホは別室に置くなどの対策をした方がよいとのこと。これを知ってから私は、何かに集中したいときはバッグの中にスマホをしまって、スマホへのアクセスを悪くしています。

 

また、睡眠時にも同じことが言えるそうで、睡眠の際にスマホが寝室内にあるとそれだけで睡眠の質が下がる傾向にあるそうです。
スマホ睡眠障害やうつなどの精神疾患との関連についても書かれており、そういった症状に対する薬を飲む前にスマホの利用時間を減らしてみることのすすめが書かれている。

 

歴史を見てみると、私たちは長らく狩猟採集民として一日中食べるものを求めて歩き続けるような日々を生きてきました。つまり、現代の一日中座ってPCやスマホを触っている生活は本来は不自然でとても健康に悪いそうです。

 

とはいえ、スマホが私たちの生活にもたらす恩恵は大きいですし、現代では仕事をするうえでもデジタルデバイスは必需品です。そういった点からスマホを完全に断つのはほぼ不可能でしょう。スマホなどのデジタルデバイスとうまく付き合っていきたいです。