『AIとBIはいかに人間を変えるのか』読了

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 『AIとBIはいかに人間を変えるのか』
波頭亮

波頭亮さんの著書は『思考・論理・分析』以来2冊目です。難しいテーマであっても、段階を踏んでわかりやすく説明してくれているので素人にも理解しやすく非常にありがたいです。

 

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先日紹介した河合雅司さんの『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること 』が悲観的な観点から日本の未来を説明しているとしたら、『AIとBIはいかに人間を変えるのか』は明るい観点から切り込んでいるような一冊です。 

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以下Amazonから引用です。

 

本書は「AIとBIは世の中をどう変えるのか」について分析し、予測し、メッセージを提起したものである。
単なる未来予想の一つの寓話になってしまわないように、まず簡潔に、しかし総括的にAIとBIについて紹介・解説して、それぞれが持つ現代社会を根底から覆してしまう可能性を分析した上で、AIが更に発達し、BIの導入が実現すると、世の中がどう変わっていくのかを明らかにしていく。
本書を手に取ってくださった方々が、AIとBIが社会にもたらすであろう変化とインパクトを知り、AIとBIによる豊かな社会と良き人生を実現するために少しでも参考になれば幸いである

 

最近メディアなどでよく耳にするようになった言葉「AI(人工知能)」。このAIがわたしたちの生活をどう変えていくのか、本当に人間から仕事を奪っていくのかについて書かれています。

本書では、AIにも強み・弱みがあるため、すぐに人間の仕事を全て奪うということはないが、仕事のあり方は変わっていくだろうという主張がされています。

 

一方「BI(ベーシック・インカム)」は“全ての国民に対して生活を賄えるだけの一定額の金銭を無条件で無期限に給付する制度”のことです。つまり働かずに生活費を無条件にもらうことができるという、一見すると夢のような制度です。実はすでに、フィンランドケニアなどいくつかの国では試験的に導入されています。

 

BI実現の問題となる財源の確保については、波頭さんからの解決策の提案がされています。こちらはわたしには理解が難しかったです。

今までわたしたちの生活は、労働を主軸として回っていることが主ではないかと思います。もしBIが実現したらそのバランスが崩れてくることが予想されます。そのときわたしたちの生活はどのように変わっていくかについてが述べられています。今まで仕事を中心に生きてきたわたしたちが、いざ「明日から働かなくても良い」と言われてしまうと、思いの外手持ち無沙汰になってしまうかもしれません。

 

SF小説のような未来がすぐそこまできていることが実感できる、おもしろい一冊でした。