2018年6月よかった曲
iTunesでリリース日が2018年6月の音楽でお気に入りを紹介する。
1、Siren /向井太一
『LOVE』の1曲目。
曲の構成がおもしろくて、サビらしいサビがない。
サビがくるかな、というところに間奏が入っている
A-A-B-間奏-A-A-B-間奏-C-B
という構成。
全体的に無駄な音使いがなくて洗練されている感じ。間奏は、心地よくてかっこいい電子音が使われているので聴き飽きない。off vocalも聴き心地のよい音楽として仕上がっているんだろうなと思う。off vocalもほしい。
歌詞は、大人な恋のかけひきを楽しむ、みたいな曲。
情熱的な恋なんだけど、どこか一歩引いて俯瞰してるように感じる。一夜の恋にも、本気の恋にも聞こえる。ドラマチックな一曲。
2、あなた/宇多田ヒカル
『初恋』の2曲目。
ここ数年の宇多田ヒカルは、歌詞を大切にしている印象を強く受ける。場面展開と抑揚が少ない曲が多く、無駄なものを削ぎ落とした楽曲は、神々しいまでに洗練された感じがする。
『あなた』は穏やかで柔らかな曲なのに、歌詞が愛や自己犠牲、自分の未熟さの間で葛藤しているような激しい感情を感じる。
燃え盛る業火の谷間が待っていようと
守りたいのはあなた
あなたの生きる時代が
迷いと煩悩に満ちていても
晴れ渡る夜空の光が震えるほど
眩しいのはあなた
こういった一般受けしそうにない感情でも大衆に受け入れられるのは、
宇多田ヒカルのすごさなのかもしれない。
それとも、人は皆心のどこかにこういった感情を抱えているものなのか。
3、斜陽/SUKISHA
『Segment of Cakes』の4曲目
SUKISHAさんとは、
数奇者
音を愛でる心を持つすべての人たちへ。
独特にして普遍的な音を追求し、世界へ発信するシンガー・トラックメイカーHiroyuki Ikezawaによる”音楽”のプロジェクト。
きっと太宰治の『斜陽』をテーマにしていると思われる曲。
勝手な想像だけど、SUKISHAさんご自身がなんとなく、太宰作品に登場する男性に似た雰囲気があることもあり、
『斜陽』の世界観がとてもよく似合っている。
仄暗さが漂う曲の中では、日常に点在する、小さな不安、諦め、絶望、そして斜陽の世界観がしっかりと表現されている。
鬱屈した気持ちのときに聴きたくなる1曲。
2018年特に好きな1曲になりそう。
4、レモネード/ZOMBIE-CHANG
モデルとしても活躍されていたヤン・メイリンさんのソロプロジェクト、ZOMBIE-CHANG(ゾンビーチャング)
原色やネオンカラーが似合う、それでいてちょっと懐かしいような1曲。実は初めは、おもしろい曲だなと思うくらいで、そんなにすごく好きって感じではなかった。でも一回聴いたら耳に残って忘れられなくなってしまった。中毒性がものすごく高い。
レモネードが作り終わったら
キスしてハグして眠るのだ。
以上、2018年6月よかった曲でした。