『思考・論理・分析』読了

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『思考・論理・分析』読了
波頭亮

 

 

タイトルの通り、思考・論理・分析について丁寧に書かれています。論理的思考を学びたい人におすすめの一冊です。

 

以下、印象に残った部分について簡単に記載しています。

第1章では思考について書かれています。本書によると思考とは、“頭の中で情報と知識を加工して、意味合いを得ること”としています。

 

何かを理解しようとするとき、何をもって「分かった」としていますか。
本書の中では“分かることは分けられること”とされており、正しい角度で、漏れなく重複なく分けることこそが「分かること」と定義されています。

 

何かを「分かる」ためには、「分かる」対象が何であるかを的確に判断する必要があります。その判断のためには、突き合わせて比べるための知識が必要です。的確な判断を行うためには普段からインプットを重ねていく必要があるということです。

 

第2章では論理について書かれており、
「根拠に基づいて何らかの主張(結論)が成立していること」を論理構造といい、論理構造において「根拠から主張(結論)を導く思考のプロセス、思考の道筋」が「論理」であるとしています。

 

論理展開を行うためのプロセスについて丁寧に書かれているが、何度か読み返しても難しく感じました。
推論は「どれくらい正しいか=確からしさ」と「規呈命題の意味内容とどのくらい離れているか=距離」から納得性が決まるという点は、腑に落ちる部分でした。

 

第3章では分析について書かれています。
限られた時間、人数、コストの中で効率的かつ的確に分析を行うために、何を求めたいかがブレないように分析することの重要性が書かれています。特に、情報分析と情報収集のバランスの見極めは様々なことに共通して言えることなのではないかと思いました。

最後は、固定観念にとらわれ過ぎないことや、納得できるまで執着心を持ってなぜなぜを繰り返すことの重要性について熱く書かれています。

 

私にとっては難しく感じる部分も多々あり、完全に理解したとは言い切れない一冊です。また、もし全て理解できたとしても実践にうつすのもそう簡単ではないのではないでしょうか。とはいっても、頭の中の絡まっていた糸が解けていく気持ち良さのある一冊ですので、非常におすすめです。